Moon Night
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kurage

Author:kurage
気がつけばアラフィフ。関西在住、女性。自宅安静中。起きて動けりゃいいやの毎日。特技を活かし「セラピールームくすくす」を運営。三毛のシニア猫が1匹。鉢植えが16個。

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アルバム

攻殻機動隊 謡 III -Reincarnation (2.0Ver.)について

ここまで来たら、
ついでに攻殻機動隊のサントラの一つ、
「謡」(よう)の歌詞も記しておこう。

バージョンが1、2、3、とあるが、
kurageが気に入って購入したのは
「攻殻機動隊2.0 ORIGINAL SOUNDTRACK」
の中の
「謡 III -Reincarnation (2.0Ver.)」。

   ________


吾(あ)が舞えば        
麗し女(くわしめ) 酔いにけり


 < 私が舞えば、美しい女性が酔いしれる >

吾が舞えば
照る月 響む(とよむ)なり


 < 私が舞えば、照る月が共鳴する >

夜這い(よばい-結婚式-)に
神天下り(かみ あまくだり)
夜は明け
鵺鳥(ぬえとり-夜の鳥-)鳴く


 < 結婚(魂の結びつき、契約)のために
 天より神がくだり来て、
 夜は明け、ぬえが鳴く >

吾が舞えば
麗し女 酔いにけり

吾が舞えば
照る月 響むなり

夜這いに 神天下りて
夜は明け 鵺鳥鳴く

遠神(とおかみ)恵(えみ)賜( ため)


 < 遠くに座す神々が恵みを与えてくださる
 (どうか、与えたまえ) >

遠神恵賜
遠神恵賜

   ________


神の恩寵を賜る(たまわる)ための生贄の歌、
なんだよね。

個人的解釈でいくと、夜の檜舞台に神官達が演奏し、
正装した巫女達(麗し女)が祈りの言葉を唱える。
その中で、人間の代表となった人物が神への舞を披露。
その舞は、神のそばに仕える巫女達すら見惚れ、
頭上の月すら(大自然すら)共鳴するほどの見事なもの。

その見事さに、天界で最も人間に近い存在
(下位のもの)が降りてくる。
天界に戻る時、一緒に連れて行ってもらうため
(添い遂げるため)、さらに舞う。
夜が明ける頃には。。。

鵺(ぬえ)ってのは、単純に夜の鳥でもいいんだけど、
夜明けときたら普通は雄鶏のはずで、
そうなると、「鵺の鳴く夜は恐ろしい」
の意味合いになると思うんだよね。

鵺鳥が鳴く。
生贄の心の断末魔の叫び、ともとれるし、
下位の神となると、人にとっては妖怪や邪神となり、
まさに「得体の知れないもの」かもしれない。
それが動いた、生贄を連れて天へ戻った、ともとれる。

まあ、どっちにしろ、夜明けと共に終わったって事だね。

残った巫女達が渾身の思いで
「遠神恵賜、遠神恵賜」と、切なく祈りを続ける。
生贄と残された人間、全員のために。

人間界に来るのが下位の存在であるなら、
その上の神々はずっと遠い場所、
天上界の頂点にいるワケで、
「あなた方に命を捧げて尽くす人物を送りました。
どうぞ、か弱い我々をお助けください
(きっと、助けて下さいますよね)」と
上位の神々にすがっている。
すがるしかない、悲しさ。

ここの生贄は、決してムリに選ばれた被害者ではなく、
その役目を心して引き受け、任を全うする強さがある。
無償の人類愛。
現れた相手がどんな姿形であろうとも、
連れて行かれるその先がどんな世界であろうとも、
すべてを受け入れる気概。
その強さこそが美しい。
だからこそ、胸を打たれる。

興味深いのは、副題のReincarnation。
ここに希望を感じる。
人は死して神になる。
単純にこの世から消えたというだけではない。
また、戻って来るかも知れない。
人の形にこだわらず。自由に移ろいゆく。

輪廻は個人だけでなく、人類全体の意味もある。
誰かが誰かのために、という行為は、
巡り巡っていく。
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THEME:ひとりごとのようなもの | GENRE:日記 |